OMOI-KOMI - 我流の作法 -

For Ordinary People

2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ロウアーミドルの衝撃 (大前 研一)

最近の大前氏の著作は、図書館で借りることが多いです。 この本も、たまたま近所の図書館で目に付いたので借りてきました。 「第1章 日本の構造変化と『M字型社会』」「第2章 ロウアーミドル時代の企業戦略」のあたりは、数値的な事実を踏まえ現状を再確認す…

わたしの流儀 (吉村 昭)

今年7月31日になくなった吉村昭氏のエッセイ集です。 吉村氏の小説は、「戦艦武蔵」を皮切りに一時期結構集中して読みました。 綿密な史実の調査・集積の濃さ・厚さに基づくリアリティと昂ぶらない筆致が強く印象に残っています。 このエッセイ集には、いか…

不揃いゆえのシナジー (花を売らない花売り娘の物語(権八成樹))

育成関係の章では、法隆寺などの解体修理を手がけ最後の宮大工棟梁と言われた西岡常一氏の著作が紹介されています。 西岡氏曰く、法隆寺が1300年もの間立ち続けられたのも、全部が不揃いの部材から組み上げられているためとのこと。 その説を受けて、権八氏…

応対の代償 (花を売らない花売り娘の物語(権八成樹))

もう少し、この本で紹介されているマーケティングの話を続けます。 ここ数年来、流行のCRMのリアルな現実です。(p 91より引用) 企業や商店が顧客を失うlosing customers最大の理由は商品や価格などではなく、従業員の無礼な態度insult、無関心な態度disint…

花を売らない花売り娘の物語 (権八 成樹)

いつも参考にさせていただいている「ふとっちょパパ」さんのBlogで薦められていたので、気になって読んでみました。 確かに一読する価値のある本だと思います。 著者の権八成樹(ごんぱ しげき)氏は、日本IBMに長年勤務し、その後IBMビジネスコンサルティン…

ソクラテス・ウェイ (ソクラテス以前以後(コーンフォード))

ソクラテスが哲学的探求に際して用いたのは「問答法」と言われる方法です。 これは、誰もが承認しうる前提から出発して、相手の矛盾を指摘しつつ、論理整合した結論に至らしめるものです。(p62より引用) かれは、かれらが、自分たちの真に理解しているもの…

ソクラテス以前以後 (コーンフォード)

この本は、1932年ケンブリッジにおいて、ギリシア哲学課程の一部として行なわれたF.M.コーンフォード氏の夏季講座の講義をまとめたものです。 講義は4回。テーマは、「ソクラテス以前のイオニア自然学」「ソクラテス」「プラトン」「アリストテレス」です。…

気概 (経営はロマンだ! (小倉 昌男))

そもそも「宅急便」事業は、周囲すべての反対の中、経営危機を脱するべく、小倉氏が「乾坤一擲の大事業」として立ち上げたものでした。 そのチャレンジ精神は、続く「スキー宅急便」でも発揮されました。 小倉氏に言わせれば、こういうチャレンジこそが経営…

リーダの伝え方 (経営はロマンだ! (小倉 昌男))

リーダはビジョンや戦略を「策定」します。当然、それらは、リーダとしての極めて重要な役割ですが、それと同程度に大事なことがあります。 それらのメッセージを「社員に伝える」ということです。 伝わらなければ、どんな高邁なビジョンもどんな精緻な戦略…

主婦の立場で「宅急便」 (経営はロマンだ! (小倉 昌男))

「官僚と闘う男」として勇名をはせたヤマト運輸の二代目社長小倉昌男氏が主人公です。 この本を読むまで知らなかったのですが、もともと「大和運輸(現ヤマト運輸)」は、1919年(大正8年)創業の、この業界では大手の老舗だったそうです。ただ、1960年代以…

地図から消えた東京遺産 (田中 聡)

図書館で書架を眺めていたとき「タイトル」に惹かれて借りてみました。 江戸期から昭和にかけての東京の名所がテーマです。 数多くの名所の中で、この本が取り上げたのは、今はもう取り壊されたり廃れてしまったりした「かつて名所」です。その名所(東京遺…

老子流「わかったつもり」 (老子(金谷 治))

以前、このBlogで「わかったつもり」のことを書きました。 老子流の「わかる」についての教えです。(p215より引用) 知不知上。不知知病。(夫唯病病、是以不病。)聖人不病、以其病病、是以不病。(p215より引用) 自分でよくわかっていても、まだじゅうぶ…

不争の兵法 (老子(金谷 治))

「老子」に見られる「兵法」に関する記述です。(p208より引用) 善為士者不武。善戦者不怒。善勝敵者不与。善用人者為之下。是謂不争之徳、是謂用人之力、之謂配天。古之極。(p208より引用) りっぱな武士というものはたけだけしくはない。すぐれた戦士は…

無為 (老子(金谷 治))

「老子」といえば、すぐ浮ぶのが「無為自然」です。 「無為」について具体的な説明をしている章をご紹介します。(p194より引用) 為無為、事無事、味無味。大小多少、報怨以徳。図難於其易、為大於其細。天下難事、必作於易、天下大事、必作於細。是以聖人…

大道廃れて、仁義有り (老子(金谷治))

「老子」という人物については、実在したかどうか諸説あるようです。 ただ、老子が実在の人物であろうとなかろうと、上編を道経、下編を徳経という全体で5000字余りの小さな書物としての「老子」は、東洋の思想と文化に絶大な影響を与えました。 この書物で…

「堕落論」その他 (日本文化私観(坂口 安吾))

私の選んだ「日本文化私観(講談社文芸文庫)」は、サブタイトルが「坂口安吾エッセイ選」とあるとおり、全部で22編の評論・随筆が収録されています。 そのなかで私の関心を惹いた坂口説です。 まずは、「堕落論」における「武士道=逆説の教え」です。 坂口…

青春論 (日本文化私観(坂口 安吾))

ちょっと前に、宮本武蔵の「五輪書」を読んだところだったので、興味深く読みました。 坂口氏によると、氏の「青春論」を語るためには武蔵の登場は不可欠だと言います。 氏の見立てでは、武蔵の剣術は以下のように映ります。(p164より引用) 武蔵の考えによ…

真の美 (日本文化私観(坂口 安吾))

坂口氏は、単なる「伝統」には何の価値も認めません。「実質」を問います。(p105より引用) 伝統の貫禄だけでは、永遠の生命を維持することはできないのだ。舞妓のキモノがダンスホールを圧倒し、力士の儀礼が国技館を圧倒しても、伝統の貫禄だけで、舞妓や…

日本文化私観 (坂口 安吾)

先に読んだ「日本文化論の系譜」という本で、昭和期の代表的評論として紹介されていました。 著者の坂口安吾氏(1906~1955)は、小説家。本名は炳五(へいご)、新潟有数の大地主である旧家に生まれました。 戦中・戦後にかけて、伝統尊重の時流に抵抗してそ…

若者を守るために (こんな上司が部下を追いつめる(荒井千暁))

どの会社でもそうだと思いますが、最近は、入社2・3年目程度の若手社員のモチベーションの低下やメンタル系の悩みが目に付きます。 会社でそこそこの年齢になっている「おじさん世代」としては、意識して「最近の若者」を理解しようとしなくてはなりません…