OMOI-KOMI - 我流の作法 -

For Ordinary People

2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

九十歳。何がめでたい (佐藤 愛子)

このところ、しっかりした内容の著作を読む精神力が衰え切っていてダメですね。 佐藤愛子さんには大変失礼な物言いで申し訳ありません。さらに、お歳のことを言うのは益々無礼の上塗りになりますが、90歳を越えてこれだけの文章を書き続けるエネルギーには本…

漫画 君たちはどう生きるか (吉野 源三郎)

話題の本なので手に取ってみました。 吉野源三郎氏のオリジナル本は10年以上前に読んで大きな感銘を受けた記憶がありますが、本書においても中核はオリジナルの引用部分ですね。 もちろん吉野氏の原著に及ぶべくもなく、またその点は本書の著者も当然承知の…

もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら (神田 桂一・菊池 良)

「流行本は『企画』が9割」という典型です。 私のようにパロディのオリジナルを読んでいない人にとっては、面白さも半減といった感じです。 なので、そうだねと思ったのは、作家としては「星新一」さんぐらいでした。 むしろ「新聞記事」や「ビジネスメール…

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ダレル・ハフ)

この手の統計(モドキ)の利用(悪用)のされ方をテーマにした本は数多く世に出されていますが、本書のオリジナルは1954年に出版されたものとのこと。まさに「先駆け」です。 内容はこれといって新しいものはありませんが、それは本書が先陣を切っていたので…

知性の顚覆 日本人がバカになってしまう構造 (橋本 治)

橋本治さんの著作は何冊か読んでいますが、久しぶりだったせいもあるのか、ちょっとついていけませんでした。 内容に疑義があるというのではなく、私の頭が橋本さんのロジックの展開に遠く及ばなかったということです。 残念ですが、改めて、また橋本さんの…

ハーバード白熱日本史教室 (北川 智子)

先に読んだ「ハーバード日本史教室」が期待外れだったので、リベンジのつもりで(そこそこ評判の良かった)本書を読んでみました。 が、結果はこれも「期待外れ」でした。ハーバード生活を題材にした“エッセイ”ですね。 新たな日本史の視点を提示していると…

人工知能の核心 (羽生 善治・NHKスペシャル取材班)

先に「人工知能の「最適解」と人間の選択」という本を読みましたが、本書はそれに先立って出版されたものです。 もちろん、人工知能を様々な観点から解説した内容も興味深いものでしたが、やはり本書の最大の魅力は、人口知能を語る羽生善治氏の視点の秀逸さ…

ハーバード日本史教室 (佐藤 智恵)

読んでみて「がっかりする本」のひとつですね。 インタビューで登場している学者のみなさんは一流の方々ばかりなのですが、それに引き換え内容はとても貧弱です。 「ハーバード大学で日本史が教えられている」ということ以上のメッセージはなく、それぞれの…

スカウト (後藤 正治)

もう10年以上、まったく日本のプロ野球には興味がなく試合も全然見ていません。 ただ昨年は「世の中の話題」として「広島東洋カープ」の活躍が大きくクローズアップされましたね。 本書は、かつての広島の黄金時代を支えたスカウト木庭教さんを主人公に、そ…

人工知能の「最適解」と人間の選択 (NHKスペシャル取材班)

人工知能の進化のひとつの姿として「AI政治家」が示されていた。 瞬時に世論を集約して最適な政策を実行するというが、ここでの「最適」とは何か? 最適というからには、何らかの基準があるのだろう。それは最大多数なのか、それとも別の価値基準に基づく最…

ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた (高橋 源一郎)

ちょっと気になった本だったので手に取ってみました。 著者自身が「あとがき」で記している想いは確かに感じられますが、「小説」形式にしたプロットに少々無理があるせいか、伝えたいことがかえって分かりにくくなってしまった印象があります。 ストレート…

時計の科学 人と時間の5000年の歴史 (織田 一朗)

近所の図書館の「新着書のコーナー」で目についた本です。 そんな機会でもないと手に取ることはないでしょう。 詳細な「仕掛け」の説明は半分も理解できませんでしたが、「時計」という単一のテーマで一貫された内容はなかなか興味深いものがありました。 特…

生産性―マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの (伊賀 泰代)

文字通り、“生産性” にテーマを絞った著作です。 副題に「マッキンゼー」が登場しているように、いわゆるホワイトカラーの業務においても「生産性向上の取組み」の重要性を指摘し、そのための具体的な打ち手を解説しています。 安易にinputを増やすのではな…

おちゃめに100歳! 寂聴さん (瀬尾 まなほ)

ともかく食わず嫌いはよくないと思い、ちょっと気になった本はできるだけ手にとってみようと思っています。 この本もそういった類のひとつです。 内輪話のエッセイですね、寂聴さんから何かためになる気づきをいただける類の内容ではありません。 もちろん合…

文系のための理数センス養成講座 (竹内 薫)

久しぶりの竹内さんの本です。ただ、少々期待外れでしたね。 “理系思考”の根っことして論理学の基本知識を取り上げていますが、ちょっとそうかしら?という印象です。 実験による事実(数字)の「検証」は“理系的”ではあっても、“文系思考”にそれがないとい…

逆襲される文明 日本人へIV (塩野 七生)

塩野さんの著作は、何冊もの「ローマ人の物語」を始めそこそこ読んでいますが、本書はちょっと前に出た塩野さんのエッセイ集です。 まず印象に残ったのは、“歴史に接する態度” についての塩野さんの姿勢です。 (p83より引用) 史事実は一つでも、その事実に…

高倉健 七つの顔を隠し続けた男 (森 功)

勝手に期待していた内容とはかなり隔たりがありました。 週刊〇〇の記事を一冊分にとりまとめたという印象を抱きます(実際はそうではないのですが)。 さもありなんという高倉健さんの魅力的な一面が詳しく紹介されていますが、最後の方の章はかなり中途半…

地域再生の失敗学 (飯田泰之/木下斉/川崎一泰/入山章栄/林直樹/熊谷俊人)

書評欄で紹介されていたので、気になって手に取ってみました。 「地域再生」をテーマに、メディアにもよく登場している経済学者飯田泰之氏がさまざまなジャンルの識者との議論を編集した著作です。 飯田泰之氏のファシリテートが適切で、対談者から多面的な…

東大から刑務所へ (堀江 貴文・井川 意高)

久しぶりに、酷い本を手に取ってしまいました。 著者を見て、多分そんな感じだろうと思っていて敢えて読んでみたのですが・・・。 怖いのもの見たさでもあったのですが、想像以上の内容のなさに、(私は滅多に途中で読むのを止めないのですが、)後になるほ…

「わたし」は「わたし」になっていく (落合 恵子)

私ぐらいの年代の人間にとって落合恵子さんといえば、文化放送の人気深夜放送「セイ!ヤング」のパーソナリティのイメージですが、その後、作家としてエッセイ・小説・児童書等幅広いジャンルで活躍しています。 本書は2013年6月〜11月、東京新聞・中日新聞に…

無所属の時間で生きる (城山 三郎)

久しぶりの城山さんのエッセイです。 ここに書かれているエピソードが正に当てはまるステージに立ちつつあるので、そこここで気になるくだりがありましたね。 とはいえ、よほど気持ちを本気で入れ替えないと「無所属の時間」は過ごせないでしょう、私の場合…

まんがでわかるデザイン思考 (小田 ビンチ・ 坂元 勲)

「デザイン思考」での活用を業務の中で推進している会社のイベント(カイゼン発表会)でいただいたので読んでみました。 「観察」→「ブレインストーミング」→「プロトタイピング」、そしてこのサイクルを早く回す。それにより“独創的なアイデア”を生み出す創…

新しい分かり方 (佐藤 雅彦)

挑戦的な著作だと思います。 著者により提示されたいくつかの視座の転換には大事な気付きがありました。 こういった内容の“1000本ノック”的な本があれば楽しいですね。本書だけでは、私の固まりきった頭は十分には攪拌されません。 新しい分かり方 佐藤 雅彦…

京大・鎌田流 一生モノの時間術 (鎌田 浩毅)

鎌田氏が如何にユニークな学者さんであっても、やはり、ごく普通の会社勤めの実経験がないわけですから、私のようなごく普通の勤め人が心から共感できるような “仕事上のTips” を次々に提示できるはずもありません。 とはいえ、オフの時間の過ごし方について…

友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」 (山中伸弥・平尾誠二/惠子)

2018年最後の本です。話題の著作なので手にとってみました。 素直に自省する気持ちが湧いてくる良書だと思いますが、期待が大きかった分、かなり物足りなさも感じました。 もちろん山中さんと平尾さんの“それぞれが信頼し気遣い合う関係”は素晴らしいと思い…

あなたの人生を、誰かと比べなくていい (五木 寛之)

久しぶりに五木寛之さんのエッセイです。 エッセイといっても、本書は「生き方」をテーマにしたものなので話題の拡がりは限定的です。 また、テーマの割には内容の掘り下げが浅いので、残念ながら納得感や満足感は期待以下でした。 あなたの人生を、誰かと比…

世界は数字でできている (野口 悠紀雄)

ところどころで紹介されている「エピソード」や「ジョーク」には面白いものがいくつかありました。が、そういった“周辺系” の飾りはともかく、「数字」を材料にしているのですから、もう少し理屈っぽくてもよかったように思います。 野口さんの本にしては、…

京都ぎらい (井上 章一)

かなり癖があって主張が強烈ですね。確信犯的な文面です。 後半になると、ちょっとその傾向が薄れて読みやすくなりますが、好悪が分かれる著作です。 京都以外の人からみた京都人?の中では、内輪話的にこういう話題が扱われるところもあるんだろうと思いま…