
かなり以前に読んでいた内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。
ただ、私の出張先も勤務していた会社すべてでみてみるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “シリーズ全作品制覇” にトライしてみようと思い始めました。
この作品は「第57作目」です。今回の舞台は “富山・新潟”。
富山も新潟もあまり馴染みはありません。両県ともに、直接的な仕事で訪れたことはないと思います。出張の移動経路上にあったり、関連イベントへの参加で訪れたりといった程度です。
新潟について強いてあげるとしたら、「カレー」ですかね。
新潟市内の万代シティバスセンター内の立ち食いソバの店「万代そば」のカレー、評判どおり美味しかったです。とろみの中にしっかりスパイスが存在感を主張している独特の味で、インスタ映えはしませんがレトロ感がなんとも嬉しいですね。
前置きはこのくらいで、この作品、ミステリー小説ですからネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、久しぶりに、結構しっかりした構成の作品でした。
内田さんは、よく、執筆にあたってはほとんど前もってプロットは準備しないで何も考えずに書き進んでいくと話されていますが、本作品の場合は、ラストに至るまでの随所に織り込まれていた伏線が、見事に最後回収されていきました。
強いていえば、“謎解き” という点からは、かなりの部分が光彦の「仮説」レベルで実質的な幕引きになっていて、詰めの甘さを感じないわけではありませんが、それでも、本作の場合は十分許容できる納得感がありました。
さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら” です。
次は58作目「透明な遺書」ですね。
|
|
